不動産投資信託と聞くと、言葉のイメージで
不動産投資が頭に浮かぶ方もいるでしょう。
しかし、不動産投資信託と不動産投資は似て非なるものなので、それぞれの特徴を理解していきましょう。
不動産投資信託と不動産投資って
何が違うの?
不動産投資信託とは、不動産投資と名前が似ていますが、投資信託の一種です。
複数の投資家から集めた資金で専門家がオフィスビル、商業施設やマンションなどの不動産を購入し、運用していきます。そこから発生する賃貸料や売買益を投資家へ分配します。
これまでの投資信託では、投資対象は株式や債券など「主に有価証券」となっていましたが、2000年11月に施行された改正投資信託法により不動産等を運用対象とする投資信託も認められるようになりました。
一般の投資家が投資できるのは上場不動産投資信託「J-REIT」もしくは「日本版REIT」と呼ばれます。
売買の仕方や税金などは一般的な株式と同じですが、株式と違い、配当控除はありません。
数万円程度から取引ができる手の届きやすい銘柄もあり、流動性(換金性)が高いのも特徴です。
また、不動産投資信託は、国債や株と比べて利回りが高いことが人気です。
利回りを高められるのは、多くの不動産へ分散投資しているので、空室リスクも分散されているのですが、収益(賃料収入から費用を引いたもの)の90%超を投資家に分配することで、REIT法人は税金が免除されることになっている点も大きいです。
不動産投資と不動産投資信託(REIT)は全くの別物です。
同じところは不動産が投資対象というだけです。
不動産投資信託はあくまで配当金がもらえるのみです。
少額から始められるのは魅力ですが、手元に不動産が残るわけではありません。
不動産投資は経営という点も忘れてはなりません。
レバレッジ効果を活かして融資を受けて、不動産という資産+家賃収入を手に入れられます。
※レバレッジ効果とは、てこの原理で自己資金に借入金を組み合わせることで、自己資金の収益率が上がることです。
不動産投資信託の場合、信用取引を使えば、手持ち資金の3.3倍までの投資を行うことが可能です。
不動産投資は自己資金なしでも始められることを考えると、不動産投資信託では、高いレバレッジ効果は期待できません。
また、不動産投資には、建物の減価償却費や不動産管理費などの諸経費を経費として計上できます。
このような節税対策などは、不動産投資信託(REIT)にはありません。
不動産投資信託は物件選びや運用・管理を専門家が行っていますが、
不動産投資は物件選び・管理を自分自身で選定しなくてはなりません。
不動産投資は自分自身の知識と
パートナー(不動産会社)選び
が非常に重要だといえます。
ソーシャルレンディングとは「お金を借りたい人」と「お金を投資したい人」をインターネットを通して結びつけるものです。
その中でも人気なのは、不動産担保付きのソーシャルレンディングです。
不動産事業者向けに不動産を担保とした貸付け事業を行うファンドでは、
立地条件・規模・収益性等一定の基準を満たすものを扱うことで、高い利回りを実現しています。
しかし、不動産担保付だから100%安心というワケではありません。
抵当権1位ではない場合や、すぐに現金化できなかったり、そもそも評価額が当初の事業開始時と変わっていることもあります。
仕組み上、投資信託にも似ていますが、確定申告時は「雑所得」の対象となりますので、ソーシャルレンディングの利益は損益通算できないということは頭の片隅に置いておきましょう。
不動産を対象にした商材ですが、不動産投資と不動産投資信託、ソーシャルレンディングが別物であることはご理解いただけたでしょうか?
マンション投資であれば、ローンを組むことでレバレッジ効果が期待できますし、資産と家賃収入を手に入れることが可能です。
三浦 義明
株式会社シノケンハーモニー
代表取締役
1995年6月株式会社日商ハーモニー(現シノケンハーモニー)入社。
2008年4月株式会社シノケンハーモニー代表取締役に就任。
その他、シノケングループ各社の物件管理会社、介護事業会社の代表取締役、建設会社、賃貸管理会社、少額短期保険会社、DX事業会社等の取締役を兼任。
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